田島本館「旧館」

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「旧館」の工事がいよいよ始まりました。


明治、大正、昭和の時代、まだ医療が現代のように発展していない頃
人々は病の治療のためにこの湯治場へやってきました。
農家の人々は、農繁期が終わると近所の人たちを誘い合い
布団に鍋釜、米、味噌、薪まで持って 労をねぎらい、疲れた体を
癒すためにこの田島へ来ていたと。
部屋はいつも満杯で、相部屋になるのは当たり前。
入りきれなくて廊下にも寝泊まりしていたんだよ。
じい様、ばあ様に連れられて当時一緒に来ていた退屈な小さな子供が、
今では自分が通う歳になったと 腰を曲げていらっしゃる。
この「旧館」は思い出の館。ここで辛い病気と闘って仲良しになった湯治仲間。
「来年もここで会おうね。」との約束も…年を重ねるたびに寂しくなる…
これは世の常か。
今、ここで働く私たちは、その歴史の寸分も知らない。
どれだけの人々がこの館に救われたのか、どんなドラマがあったのか。
歴史が鎖のようにつながっているのだとすれば、今この時もすでに
次の鎖へつながっているのだろうか。
私たちはこれが終わりでないように、これからの田島本館の湯治の歴史が
消えないように、次の世代の湯治文化をつないでいきます。
壊されていく旧館を見ると胸が熱くなる。ありがとうの気持ちで見守ります。

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